モチーフの問題

女性、をモチーフの対象から避けるようになってきたのはいつ頃からなのか？

おそらく物心ついた頃に描いていた「絵らしき何か」には明確な差別化が髪型程度のものであったとはいえ、オンナノコを描いていたことが多かったはずだ。
その後、漫画やアニメの絵の真似を始めるうちに「男性を魅力的に描ける様になりたい。そうすれば絵が上手い人になれるのでは？」という欲求と期待が芽生えた。
絵を描く真似事をし始めて、自分は絵が描けるのかもしれないと思ったのは10代も終わりの頃だったから、根本的に自分の絵には自信がない。今も。

その後また女がモチーフの時代になる。予備校である。
浪人中に何度も裸婦デッサン・クロッキーを描いた。たまに男性モデルも来ることがあったが……圧倒的に女性。力の流れを表現するのに女性の体は曲線的で、古代から美の象徴的な彫刻が作られたのも納得する。だが、今は画一化された美の姿に辟易してしまったのかもしれない。単純に、自分が思う「これが美だ」というものが女性の姿ではなくなったのかもしれない。いや、そんなこともないか……

絵のモチーフ問題はどこまでも続く気がする。たまに考えることとする。